ネーム
漫画における「ネーム」には二つの意味があります。
・絵コンテの別称
・吹き出しの中のセリフの部分
漫画の世界でも出版業界でも、時代や会社・個人によってどちらの意味で使うかがかわります。話の前後やその時に求められている物で判断する必要があります。
・絵コンテの方
漫画を描く時に、だいたいどのような絵をいれて、どのようなコマ割りにして、どのキャラクターをどんな大きさや向きで描き、どんな台詞を喋らせるか、などというものを書き込んでいきます。それが絵コンテ・ネーム・ラフなどと呼ばれています。
・セリフの方
ネームは漫画のフキダシの中に書かれている登場人物の「セリフ」を指すのが、本来の「ネーム」の意味するところでした。ネームを印刷して切って吹き出しの中に貼っていくなどの作業もあります。吹き出しの中は鉛筆書きのままになっています。
漫画業界ではネームがその漫画の面白さを決めると言われることが多いです。
ただ絵が上手なだけでもだめですし、話がとても面白くてもコマ割りなどがよくないと面白さがマイナスされてしまいます。逆にネームの時点で面白いとわかれば、ペン入れした時に、つまり絵をちゃんといれた時によほど絵が下手だったりしなければ一定以上は面白い漫画に仕上がることでしょう。
・ネームから漫画が仕上がる流れ
まず漫画家と編集者(「担当」と呼ばれる事もあります)が打ち合わせをします。どんな漫画にするのか、前回の話からどのように展開するのかなどを伝えて、それに合わせてネームを描きます。そのネームを見ながら更に漫画家と編集者との打ち合わせが進められます。
そして編集者がこのネーム(コマ割りやセリフなど)でいいだろうと許可したら、漫画家はそのネームをもとに原稿を描いていきます。
・ネームの重要さ
原作者と絵を描く人が異なる作品では、原作者がネームを作成する場合もあります。また新人漫画家を育成するために漫画を募集するような際に、ネームまでの段階で募集する場合もあります。ネームの後に仕上げるまでには時間もかかる上、ネームの時点で漫画家の実力がある程度わかったりする事も多いので、ネームの時点で有望な漫画家候補をみつけようという目的もあります。
宮下あきら・一条ゆかり・鳥山明など、超大物漫画家の一部でネームをかかないで原稿を描き始める漫画家も存在します。
